多くの女性が日常生活の中で抱える悩みの一つに「生理痛」や「PMS」に関する症状が挙げられます。これらの症状は、月経周期に伴って発生し、身体的および精神的な不快感を引き起こすことがあります。このような状態に苦しんでいる方々のために、「生理痛 PMS 治す」というテーマで、様々な対策をお伝えしたいと思います。
具体的には、大きく分けて2つお伝えしていきたいと考えています。
一つは、現在の主流派の考え方。つまり、気になる症状は婦人科を受診して医学的対処法を中心におこなっていく派。
西洋医学または東洋医学(漢方)など、お薬を用いながら痛みや辛さを軽減していくという『対処療法』です。
もう一つは薬に依存するのではなく、生活改善等をおこなって症状を軽減させようとする派。
代替療法を含め、自分自身がもつ本来の機能や働きを取り戻し、症状そのものを無くすという『根治療法』です。
健康管理室が得意なのは後者の方で、それについては、別の記事『生理痛を軽減しPMSを治す秘訣と実践法②』をご覧ください。
今回は、生理痛とPMS・PMDDの相違点に加え、生理前の下腹部痛の原因とその対策方法について解説していきます。また、PMSにおける漢方の効果や診断方法についても掘り下げて参ります。
これを通じて、PMSや生理痛への理解を深め、実践可能な治療法を見つける手助けとなれば幸いです。
生理前の症状に悩む女性のためのPMS対策
生理痛とPMSの何が違うのか解説します
生理痛とPMSについての違いを理解することは非常に重要です。生理痛は通常、月経が始まる際に起こる下腹部痛や腰痛を指し、身体的な不快感を伴います。
一方、PMSは生理前の症候群であり、情緒的な不安定さや身体的症状が前倒しで現れます。
PMSの症状は個々の体調やストレス、ライフスタイルによって異なり、また、それによって生理痛の強さや期間が変わることも少なくありません。この違いを知ることで、必要な治療や対策を講じやすくなります。
生理痛の原因と対策方法
月経とは命を繋ぐ大切な女性のカラダの仕組みです。子宮は、毎月受精卵の着床に備え、四球の内側の壁をフカフカのベッドのように厚くします(1cmほど)。
せっかく備えても、受精卵が来てくれなければ、フカフカのベットは不要になります。厚くなった子宮内膜はホルモンの調整により剥がれ落ち(経血🩸)、元の厚さ(3mmほど)に戻ろうとします。
厚くなった子宮内膜を剥がすために子宮は筋肉を使ってぎゅーっと縮まり、経血を体外へ出そうとするのですが、この時に下腹部や腰部が痛くなったり、重く感じたりすることがあります。これが「生理痛」であり、正体は子宮の収縮痛です。
★なぜ痛むの?
内膜を剥がすため、子宮の筋肉を収縮させるには「プロスタグランジン」という物質が必要です。この物質は他に血管を拡げる作用や痛みを伝える性質もあります。
カラダが冷えていると、血管が収縮し血行が悪くなります。これは、体温を維持するために体が自然に行う反応ですが、血行が悪い=子宮周辺の血流も滞り、子宮の筋肉が硬くなりやすくなります。
カラダは血液の流れを良くするため、たくさんプロスタグランジンを分泌して血管を拡げようとしたり、過剰分泌されたプロスタグランジンが骨盤内に滞りやすくなるため、子宮の収縮が強くなり痛みを増強させます。
生理痛が重くなる原因の一つに、冷えによって血行が悪くなり、プロスタグランジンの影響を受けやすくなって生理痛が強くなるというメカニズム が考えられます。
★どんな症状?
生理痛の感じ方は人それぞれです。
- お腹がチクチク〜激しくズキズキ痛む
- 腰が重く感じる
- お腹が痛くて気持ち悪くなる
- 頭が痛くなる
- (人によっては)大量の出血による貧血で倒れる
など、色々な痛みや不快症状があります。
★みんな同じじゃない
生理痛は、全く痛くない人もいれば、学校を休むほど痛い人もいます。痛みの強さや感じる場所は、人によって違うことを知っておいてください。
毎月月経が始まる1週間ほど前から月経の期間中含め、2週間は辛い症状を感じる人にとって、閉経までの期間を年換算してみると、人生のおよそ10年〜13年もの間、苦しい思いをすることになります。
★対策
温熱療法や軽い運動、そして漢方薬などの服用が効果的です。
さらに、リラックスするためのストレッチやマッサージも、痛みを軽減する助けになります。
これらの方法を組み合わせることで、下腹部の不快感を和らげることが可能です。
PMSとPMDDの違いを理解しよう
PMSは生理前に多くの女性が経験する症状ですが、PMDDとは異なる点があります。
知識を深めることで、対策をより効果的に行うことが可能です。
PMS(月経前症候群)とPMDD(月経前不快気分障害)は、月経前に現れるさまざまな症状ですが、それぞれの重症度や影響には明確な違いがあります。
PMSは一般的に軽度から中程度の不快感や身体的、精神的症状が見られ、日常生活に支障をきたさない場合が多いです。一方、PMDDはより重篤な症状を伴い、精神的症状の急激な悪化が現れるため、治療が必要になることが多いです。
PMDDは婦人科や精神科の診療が必要となることもあり、日常生活に大きな影響を与える可能性があるため、理解が適切なケア計画の一部となります。
生理前に現れる医学的症状とは
生理前に見られる医学的症状には多岐にわたりますが、一般的なものは
・下腹部の痛み、胸の張り(圧痛)
・頭痛
・むくみ、下痢
・情緒不安定、イライラ・感情の爆発
・憂うつ感、集中力の低下
などが含まれます。
これらの症状は、女性ホルモンの変動によって引き起こされるものであり、特にエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れることが主な原因とされています。また、睡眠障害や食欲の変化なども現れ、メンタルヘルスに悪影響を与える場合もあります。これらの症状を理解し、適切なセルフケアを行うことは、女性にとって重要なステップです。
生理前に試したい食べ物や飲み物のリスト
生理前における食生活は、PMS症状を軽減する鍵となります。
特定の食べ物や飲み物は、女性ホルモンのバランスを整え、症状を和らげる効果があると言われています。
イライラを抑えるサプリや食べ物の紹介
生理前のイライラを抑えるためには、いくつかのサプリや食品が効果的です。マグネシウムやビタミンB6が豊富な食材は、情緒を安定させる助けになります。
特に、マグネシウムは現代人は食生活の偏りなどからマグネシウムが不足しがちと言われていますので、意識して摂取することが大切です。
ここでは、マグネシウムが豊富な食品と、それらを使ったおすすめの和食をご紹介します。
【マグネシウムが豊富な食品】
マグネシウムは、精製されていない食品に多く含まれています。特に以下の食品はマグネシウムが豊富です。
- 種実類: アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ごまなど
- 豆類: 大豆、納豆、豆腐、ひよこ豆、レンズ豆など
- 海藻類: ひじき、わかめ、昆布、のりなど
- 魚介類: しらす干し、煮干し、桜えびなど
- 穀類: 玄米、全粒粉、そば、キヌアなど
- 野菜: ほうれん草、モロヘイヤ、かぼちゃなど
- その他: ココア、アボカドなど
【マグネシウム豊富な食品を使ったおすすめ和食】
これらの食品をバランス良く取り入れることで、美味しくマグネシウムを摂取できます。
以下に、おすすめの和食メニューをいくつかご紹介します。
- ひじきの煮物: ひじきはマグネシウムだけでなく、食物繊維や鉄分も豊富です。人参や油揚げなどと一緒に煮物にすることで、さらに栄養バランスが良くなります。
- ほうれん草のおひたし: ほうれん草はマグネシウムのほか、ビタミンやミネラルも豊富です。おひたしにすることで手軽に食べられます。ごま和えにすれば、ごまからもマグネシウムを摂取できます。
- 納豆ご飯: 納豆は大豆から作られており、マグネシウムだけでなく、たんぱく質や食物繊維も豊富です。手軽に食べられるので、朝食にもおすすめです。
- 玄米おにぎり: 白米よりもマグネシウムや食物繊維が豊富な玄米を使ったおにぎりは、腹持ちも良く、健康的な食事の代表です。具材に梅干しや昆布などを使えば、さらにミネラルを補給できます。
- しらすと海藻の和え物: しらす干しとわかめやめかぶなどの海藻を和えれば、マグネシウムだけでなく、カルシウムやヨウ素などのミネラルも同時に摂取できます。
- 豆腐と野菜の味噌汁: 豆腐は大豆から作られているためマグネシウムが豊富です。わかめやねぎなどの野菜と一緒に味噌汁にすれば、栄養満点の一品になります。
- そば: そばにはマグネシウムのほか、ルチンという血管を強くする成分も含まれています。天ぷらや山菜などと一緒に食べることで、より美味しく栄養を摂取できます。
- アーモンドと小魚の和え物: アーモンドと煮干しなどの小魚を和えれば、マグネシウムとカルシウムを同時に摂取できます。おやつやおつまみにもおすすめです。
【マグネシウム摂取のポイント】
- バランスの良い食事を心がける: 上記の食品をバランス良く取り入れることで、効率的にマグネシウムを摂取できます。
- 加工食品を控える: 加工食品は、精製過程でマグネシウムが失われている場合が多いので、できるだけ控えるようにしましょう。
- 過剰摂取に注意: 通常の食事で過剰摂取になる心配はほとんどありませんが、サプリメントなどで大量に摂取する場合は、下痢などの副作用が現れることがあるので注意が必要です。
- カルシウムと合わせて摂取: マグネシウムはカルシウムと相互作用して働くため、カルシウムも一緒に摂取することを意識しましょう。
これらの食品を日々の食生活に取り入れることで、マグネシウム不足を解消し、健康維持に役立てましょう。
また、ハーブティーもリラックス効果が期待できるため、積極的に取り入れることを推奨します。
これらの食品を意識的に食べることで、生理前の不調を軽減することができるでしょう。
生理前に食べない方がいい食べ物について
生理前には、気をつけるべき食材があります。特に、高塩分の食品や加工食品は、むくみを引き起こし、身体の不快感を増大させることがあります。また、コーヒーなどのカフェインの摂取も過剰になると、体内のホルモンバランスを崩す原因になるため注意が必要です。
さらに、高糖質なスナックや甘い飲み物も、血糖値の急上昇を招き、イライラを助長することがあります。これらの食品を避け、体調を整える食事への意識が重要です。
生理中に飲むと良い飲み物
生理中には、体を潤し、栄養を補う飲み物を積極的に摂取することが望ましいです。例えば、ハーブティーや生姜湯は、リラックス作用があり、身体を温める効果があります。また、バナナやアボカドを使ったスムージーは、エネルギーを補充し、栄養を円滑に摂取できるためおすすめです。
普段から意識してこのような飲み物を選ぶことで、月経期間中の体調を整える助けとなります。
情緒不安定を軽減するための食習慣
PMSによる情緒不安定を軽減するための食習慣は、心身の健康に貢献します。特に、オメガ3脂肪酸の豊富な魚や、発酵食品が効果的です。これらの食品には、脳をサポートする栄養素が含まれ、また腸内環境を整える役割もあります。また、適度な食事時間を設けることで、血糖値を安定させ、心のメンタルヘルスにもプラスの影響を与えることができます。バランスの取れた食習慣を心がけることで、安心感を得られるでしょう。
PMSにおける漢方の効果と治療法
漢方は古くから日本や中国で用いられ、PMSの症状改善に対しても大きな効果が期待できます。
自然由来の成分を用いて体調を整える治療法について学ぶことは重要です。
生理痛やPMSの漢方治療について
生理痛やPMSに対する漢方治療では、個別の症状に応じた処方が行われます。漢方は、その人の体質や生活習慣に基づき、総合的に判断することが大切です。例えば、体が冷えていると感じる女性には、温める効果のある漢方薬が選ばれることがあります。また、漢方は長期間の服用を通じ、根本的な改善を図るため、即効性は薄いものの、持続的な効果が期待できる点が魅力的です。漢方医と相談し、適切な治療経過を見ながら進めていくのが理想的です。
PMS改善に効果的な漢方薬とその効果
PMS改善に効果的な漢方薬として、婦人科系の症状に対応する「当帰芍薬散」や、冷え性に適した「四物湯」が知られています。これらは、血行の改善やホルモンバランスを整える効果があり、情緒不安定や身体の不快感を軽減することが期待されます。また、漢方薬は副作用が少なく、メンタルヘルスの改善にも寄与する場合があります。そのため、日常的にセルフケアとして活用することも有益です。
PMDD改善のための漢方治療例を紹介
PMDDの改善には、漢方医による個別の適応が重視され、その結果として症状が和らいだ例も多く見られます。例えば、月経前に激しい情緒不安定を感じる場合には、心を落ち着かせる「柴胡加竜骨牡蛎湯」を処方されることがあります。この漢方薬は、ストレスを和らげ、メンタルヘルスの向上にも効果的なため、多忙な生活を送る女性に有用です。それぞれの症状に適した漢方の選択が、症状の緩和に繋がる可能性が高いと言えます。
PMS改善に向けたセルフチェック法
PMS改善に向けたセルフチェック法では、症状の記録を通じて自身の体調を正確に把握することが大切です。日々の感情や身体の不調を記録することで、パターンを見極めることができます。また、何に対して不快感を感じるのか、そしてどのような時に痛みが強くなるのかを特定することで、効果的な対策を講じることが可能です。体調管理アプリを利用することで、記録を容易にし、自分自身の状況を把握しやすくすることができます。これにより、医師との相談もスムーズに進められるでしょう。
生理前の体調不良を和らげる漢方活用法
生理前の体調不良を和らげるための漢方活用法には、生活習慣の見直しも含まれます。例えば、漢方薬を服用する際には、定期的な運動や睡眠時間の確保など、ホルモンバランスを整えるための活動が重要です。さらに、ストレス管理を意識し、リラックスできる時間を設けることも心身の健康に寄与します。漢方医と相談しながら、自身に合った方法を見つけ、生理前の不調を軽減する取り組みを行いましょう。
PMSの診断・受診とその後の対策
PMSの診断は専門医による評価が必要ですが、適切な対策を講じることで症状を緩和することができます。診断から対策までの流れを理解することが重要です。
病院でのPMSの診断方法について解説
病院でのPMS診断は、主に問診を通じて症状の確認が行われます。医師は、過去の症状や現在の状態をもとに、PMSか他の疾病に起因する症状かを判断します。必要に応じてホルモン検査や血液検査が行われ、身体的な要因を考慮した上での診断が基本になります。この過程では、心の健康状態や生活スタイルについても質問されるため、素直に相談することが推奨されます。
PMS診断書がもらえる病院の知られざる実態
PMS診断書がもらえる病院は、専門の婦人科や精神科に多く存在しますが、必ずしも全ての病院で診断書が発行されるわけではありません。実際には、診断基準に基づいて医師が症状を総合的に評価し、診断が下されることが必要です。そのため、初診の際には十分な情報を提供し、医師との信頼関係を築くことが望ましいです。また、診断書を取得することで、職場や学校での支援を受けやすくなることもあるため、受診する意義は大きいと言えるでしょう。
PMS治療に向けた行動計画を立てよう
PMS治療に向けては、具体的な行動計画を立てることが重要です。まずは、医師と相談し、症状に合った治療法を見つけることから始めましょう。その後、生活スタイルを見直し、適度な運動やストレス管理、食生活の改善を加えることで、症状の軽減に繋げます。また、定期的に医療機関を受診し、経過を確認することも大切です。行動計画を実行することで、PMSの症状に対する理解が深まり、将来的な管理が容易になるでしょう。
PMSの受診タイミング
PMSの受診タイミングは十分に考慮されるべきです。症状が出現する前の時期に早めに相談することで、適切な治療を受けやすくなります。また、痛みや心理的な不調が特に強い時期には積極的に受診し、必要に応じてホルモン療法や心理的なサポートを受けることが望ましいです。受診の際には、どの症状が最も気になるかを整理しておくと、医師とのコミュニケーションがスムーズとなります。
生理痛を軽減するための受診と治療法
生理痛を軽減するためには、適切な受診と治療が不可欠です。痛みが激しすぎる場合には、婦人科での診察を受け、必要な検査を行うことで、根本的な原因を特定することが重要です。また、治療法には漢方やホルモン療法、薬物療法があり、それぞれに合った対策を講じることが求められます。生理痛の軽減に向けた受診は、女性にとって自己管理の一環として重要です。